「心もよう」にみる井上陽水の世界観
井上陽水の「心もよう」は、1973年にリリースされた曲であり、多くのアーティストにカバーされているということが特徴的です。
フォークシンガー全盛期の時代における人間の奥深さを語ったナンバーであり、現代でも色あせることなく歌い継がれているのです。
この曲は故郷である博多へ帰省した時に、不遇の時代を生きる自分自身と照らし合わせて制作されたというエピソードが残されています。若者の葛藤や思い通りにならないもどかしさについて触れている井上陽水らしい楽曲が散りばめられているということも考えながら聴いていくことが趣深いですね。
また東京にある雑多な楽曲に負けないように、一生残るような楽曲にしていこうという、井上陽水の思いもこの曲には含まれていると考えられています。
さらに声が独特で、一度聴いたら絶対に忘れられないような雰囲気を持っている人というのは後継にも語り継がれていくことになっていくということがわかるものなのです。
日本人の率直な気持ちを歌詞にした「心もよう」は、サラリーマン世代を中心にして居酒屋やカラオケ等で歌い継がれていくことでしょう。
井上陽水が持つ雰囲気に浸ることが重要なのかも知れませんね。
※弾き語りの「心もよう」は後半の部分です。